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2022.11.03

お子さまのコロナワクチンにつきまして

6ヶ月~4歳のコロナワクチン接種が始まりました。最近コロナワクチンについて質問されることが多く、目安箱でもご質問をいただきました。現時点の状況を私見を交えて書いてみます。

まず、日本小児科学会は接種を推奨しています。大きな集団で統計を取れば、感染抑制および重症化率の低下において一定の効果が認められます。副反応についても、翌日の発熱やだるさといった短期的な副反応は大人よりも軽い印象で、心筋炎などの副反応も多くは軽度で回復するとされています。ワクチンによるこれらの副反応と、実際に感染したときに同様の合併症が起こる確率を比べれば当然実際に感染したときの方がリスクが高くなります。遺伝子ワクチンに対する長期的な影響がご心配な方もいらっしゃると思いますが、もともと超低温で保存しないと壊れてしまうような成分が人間の体内で長期的に残存して何らかの悪影響を及ぼすことは理屈では考えにくいと思われます。

しかし、そもそも小児の年齢層においてはコロナ感染から重症化することはとても少ないのが現状です。全国レベルでみれば基礎疾患のない小児が亡くなってしまったケースも出てきていますが、私の個人的な印象としては季節性インフルエンザからインフルエンザ脳症を合併して重症化する確率の方が高いのではないかと感じています。(インフルエンザは予防接種も治療薬も普及しているにも関わらず県内でも時々インフルエンザ脳症は出ます)

とはいえ、少ない確率でも重症化することはあるわけなので、その少ない確率をさらに下げるためにワクチンを受けるかどうか、ということになります。

次に最近出てきたオミクロン対応2価ワクチンについてです。現時点では12歳以上かつ従来のワクチンを2回以上接種済みの方の追加接種として認可されています。

インフルエンザワクチンも毎年その年の流行型を予想してそれにあった物が作られていますが、今回のオミクロン対応2価ワクチンも当然現在のウイルスの形に近いものですので従来のワクチンより効果は高いことが期待されます。私自身の4回目接種も従来型ならあまり受ける気になりませんでしたが、オミクロン対応2価ワクチンなら受けようと思います。2回接種済みで近々12歳になるお子さまであれば、12歳になってから新しいワクチンで接種するのもありかと思います。

結局は最終的には各ご家庭での判断になりますが、多少でも参考になれば幸いです。

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